治ろうとする力「自然治癒力」を引き出します
東洋医学では、人の体は五臓六腑とこれらから出ている経絡によって生命が維持されていると考えられています。この経絡の中を血(けつ)が流れ、外側には気が流れて、12本の経絡が全身を巡っており、気血は、生命に関すること、生殖、発育、成長、防衛、病の回復などをつかさどっております。
気血が臓腑、経絡に過不足を生じるとその部位やその部位や体全体に病や症状を引き起こすことになります。どの臓腑、経絡が異常なのかは、東洋医学独特の四診法である、望診・聞診・問診・切診(せっしん)によって治療方針、証(あかし)を決めます。
実際は、四診法と脉診、腹診を総合的に判断して、どの経絡にバランスの過不足が生じているかを診断し気の不足の場合は、補い過剰の場合は取り除きます。血の場合も同じようにおこないます。この方法を「本治法」といいます。
脉は左右2指~4指6本を使い、浅いところ深いところで12か所の経絡を診断します。
診断を確実にするために、おへその周りが張っているか、ザラザラか、つやがあるかないかなどの腹診と合わせて、治療方針を決めております。
この診断で脉診が中心になるので、この経絡治療方法を脉診流経絡治療といいます。はり・きゅうの作用が経絡に伝わって気や血が順調に流れだし、全身の免疫力などが高まるのです。
当院では、この自己回復力向上のための「本治法」、直接具合の良くないところに働きかける「標治法」を効果的に組み合わせて、不眠症、不妊症、自立神経失調症などの慢性病の治療に役立てております。