「治ろうとする力」「自然治癒力」を
引き出す、はり灸

経絡

東洋医学では、ヒトの体のなかに、心身機能を正常に保ち続けるためのエネルギーがあって、このエネルギーが絶えずめぐっていると考えられています。このエネルギーがめぐっているみちすじは「経絡(けいらく)」と呼ばれています。  それぞれの経絡は、ヒトが生命を維持していくうえで大切な五臓六腑に対応し、肺経、大腸経、脾経、胃経などと呼ばれています。

はり灸の治療はしばしば「神秘的」といわれることがあります。一見何の関係もなさそうな体の表面へのはり灸の刺激が体の内部の機能調整に驚くほどよく効くからです。

これは、東洋医学の長年の研究と理論とに基づくもので何も不思議なものではありません。体の表面のどの部分とどの臓腑の機能が関係しているのか、どのツボ、経絡がかかわっているのかを体系的にまとめられ、経絡治療のもとで治療がすすめらて、その効果が確かめられているのです。

普通に健康でありながらどこか症状が思わしくない場合や、季節の変わり目や天候の崩れなどに影響されて、内臓や組織にはっきりとした病変はないものの、苦痛がある症状や、心身のバランスの崩れからくる症状にも効果があることかわかっております。

はり・灸の作用が経絡に伝わって気や血が順調に流れだし、全身の免疫力などが高まるのです。その結果「治ろうとする力」「自然治癒力」を引き出していきます。免疫力の向上により、根本的に病を治していく方法を本治法と呼んでおります。

 一方、直接痛み、体の不具合に働きかける、例えば、下痢には、足の指の裏内庭(うらないてい)、逆子には足の小指の至陰(しいん)というツボが使われています。この方法は標治法(ひょうちほう)と呼ばれています。

当院では、この自己回復力向上のための本治法、直接具合の良くないところに働きかける標治法を効果的に組み合わせて、不眠症、不妊症、自立神経失調症などの慢性病の治療に役立てております。

なぜはりやお灸は効くのでしょうか

はり灸

人の体のなかに、五臓六腑とこれから出ている12の経絡によって生かされております。
この経絡の外側を気が、内側を血が流れ、全身をくまなくめぐり栄養と生活力を与え、生殖、発育、成長、防衛、病の回復などの役割を受け持っております。

この経絡の中の気血に天候の変化、過労、ストレスなどの原因によって過不足を生じると病や症状を起こすことになります。

 その気・血の過不足をなくす治療をするのがはりとお灸の役目になります。
気・血の過不足は、経絡の流れのツボの近くに停滞・よどみとして出ることが多いです。まず不足のとことは、虚としてはりでは、銀鍼を使用して補い、多いところ、実しているところは、ステンレス鍼で取り除き(瀉す)ます。お灸では、柔らかく作ったもぐさで補ぎない。硬く作ったもぐさで取り除きます。
これにより経絡の流れがよくなり経絡が整い、病や症状が改善されていきます。

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